前回の話
【続きは出典元から】
「えぇっ⁉ 出てるよ、なんで⁉ 触ってないのに⁉」
突然前触れもなく射精した真吾を見て、雪恵はかなり驚いている。目が見開かれていて、昔のアニメならアゴが外れる描写が入るような驚き方だ。
「ゴ、ゴメン、なんか急に出ちゃって……」
射精した真吾自身も、本気で驚いている顔だ。まったくコントロール外で、突然射精をしてしまった。そんな射精でも快感は強かったようで、真吾は不思議な表情になってしまっている。羞恥と快感と罪悪感が入り混じったような、なんとも言えない顔だ。
──なんでこんな……いきなり出ちゃった。ヤバい……。
真吾は、動揺しながら謝った。精液をまき散らしてしまってシーツも汚しているし、雪恵にもかかってしまっている。
「良いよ、ちょっと待って、いま拭くね。でも、凄いね、そんなに興奮しちゃったの? ヤキモチ焼いてくれたんだ……なんか嬉しいな」
雪恵は、ティッシュでシーツや身体を拭きながら、嬉しそうに言う。
「本当ゴメンね、変なこと聞いちゃって」
「良いよ、こんなにヤキモチ焼いてくれるなら、また話してあげるね」
雪恵は、イタズラっぽく微笑んだ。真吾は、まだ動揺している。早漏な彼だが、こんな風に手も触れていないのにいきなり射精してしまったことはない。さすがに、それは早漏という次元ではなくなってしまう。
「イヤじゃないの? 元彼の話するの、イヤなら良いよ」
真吾は、雪恵を気遣うように言う。確かに、真吾の要望は異常な要望だ。普通は嫌がられるし、怒られるような類いの物だ。
「イヤじゃないよ。別に、わるい思い出でもないし……それに、真吾がこんなに嫉妬して執着してくれるなら、喜んで話すよ。愛してる」
雪恵は、良い笑顔でキスをした。真吾は思っていたのとは違う展開になり、ホッとしながらもこれで良かったのかな? と、疑念を感じている。そして、就寝時間になった。
雪恵は、すぐに規則正しい寝息を立て始めた。真吾は、雪恵の寝顔を見つめている。
──そんなに元彼のは大きかったのかな? 早漏って、治らないのかな……。
真吾は、落ち込んでいる。元彼に負けたような気持ちになっているようだ。そのまましばらく雪恵の寝顔を見つめていた真吾も、やっと眠くなったのか寝始めた。
真吾は、夢を見た。顔がぼやけて見えなくなっている男性と雪恵が、対面座位でセックスをしている姿……焦燥感を感じながら止めようとするが、声も出せないし、一歩も動けない。
「やっぱりこのオチンポが気持ちいいっ。全然違う。大っきなオチンポ気持ちいいっ。もっと突いて! 愛してるっ、ずっと会いたかった……抱いて欲しかった」
雪恵が酷いことを言いながら腰を動かしている。そして、二人はキスをしたままセックスを続ける……それは、早漏の彼には絶対に真似の出来ない長いセックスだった。真吾は、悪夢にうなされながら目を覚ました。
ふと横を見ると、雪恵の姿がない。でも、リビングの方からコーヒーの良い匂いが漂ってきている。
──酷い夢だった。
真吾は、朝からイヤな気持ちになっている。でも、股間が痛いくらいにいきり立っていることに気がついた。朝立ちと言うには、元気が良すぎる状態だ。すでに軽く射精感すら湧いている。
真吾は、恥ずかしさを感じながら気持ちを落ち着けた。なんとか勃起が収まると、リビングに入っていく。
「あっ、おはよ~。早いじゃん。休みなんだから、ゆっくり寝たら?」
雪恵は、コーヒーを飲みながら食パンを食べている。真吾も、コーヒーを注いで飲み始めた。
「パン食べる?」
笑顔の雪恵。セックスのあった次の日は、雪恵は上機嫌になる。真吾は、そんな雪恵を可愛いと思っているし、愛しているという気持ちが膨らむ。真吾が食べると言うと、雪恵が用意を始めた。
真吾は自分でやるよと言ったが、雪恵がトースターにパンを入れてジャムやバターを用意した。
簡単な朝食だが、真吾も雪恵も楽しそうに笑っている。夫婦仲はこれ以上ないくらいに良好で、愛し合っている二人だ。それなのに、真吾はまた雪恵が他の男とセックスをしている姿をイメージしてしまっている。
「今日は、どこか行く? 買い物とか行かない?」
雪恵は、幸せそうな笑みを浮かべながら聞いた。
「良いね、どこ行く?」
真吾が即答すると、
「フフ、ナイショ」
と、雪恵はイタズラっぽく笑った。
「え? なんで? 気になるよ」
真吾が食い下がるが、雪恵はニヤニヤして取り合わない。
「じゃあ、いつ出発するの?」
真吾は、諦めて出発する予定を聞いた。
「30分くらいしたら出発しようか。大丈夫?」
雪恵が予定を口にした。真吾は、大丈夫だと言ってシャワーを浴びに行った。彼は、1日に2回程度はシャワーを浴びる。夜と朝だ。
そして、二人はそれぞれに準備を始めた。真吾は、どこに行くつもりか気になっている。
──昨日のことが関係あるのかな?
真吾は、昨日おかしな事を言ってしまったことを気にしている。結局セックスは盛り上がったが、雪恵に怒られてもおかしくない状況だった。
そして、お互いに準備を終えると、二人は家を出た。雪恵は、楽しそうに真吾の手を握る。サバサバして男っぽいと言われることも多い雪恵だが、無邪気な女の子っぽい部分もある。
真吾は、どこに行くのだろう? と思いながらも、雪恵とのデートに胸は躍っている。
電車で新宿まで出ると、普通に百貨店で服や靴を選び始めた。ごく普通の買い物という感じだ。
「こっちの方が似合うんじゃない? さわやかな感じになるよ」
ごく薄いピンク色のワイシャツを選んだ雪恵。真吾は、思っていたのと違うデートになったなと思いながら、そのワイシャツを悪くないなと思っていた。それを買ったあと、雪恵の服やバッグも見たりした。
「これにしようかな? どう思う?」
小さなバッグを選んだ雪恵。別に、ブランドものでもなく、百貨店のオリジナルブランドだ。金額も比較的安いものだ。
「良いと思うよ。でも、もっと良いヤツにしても良いよ」
「ううん。これで充分。どうせすぐに流行も変わっちゃうし」
雪恵は、堅実な性格だ。そして買い物を終えると、ランチを食べた。かなり昔からあるとんかつ屋さんだ。店構えも古いし、あまり清潔感はない。床もベタベタしている。デートで行く場所かというと微妙だが、かなり美味しくて有名なお店だ。
「美味しいね、やっぱり全然違う」
雪恵は、本当に美味しそうに食べている。真吾は、雪恵が美味しそうに食べる姿を見ているだけで幸せを感じる。真吾も、メチャクチャ美味しいと思いながら食べているが、この後のことが気になっていた。
「買い物、まだあるんでしょ?」
真吾が質問した。さすがに気になって仕方ないようだ。
「うん。まだ肝心の買い物が終わってないよ」
雪恵は、イタズラっぽく笑いながら食事を続けている。
「なに買うの?」
真吾は焦れたように聞く。
「真吾が喜ぶものだよ」
雪恵は、はぐらかすばかりだ。そして、食事を終えると、雪恵にリードされながら二人は歩き始めた。歌舞伎町のエリアに入ると、真吾は少し不安になっている。
──どこに行くつもりだ? 歌舞伎町?
真吾は、心当たりがまったくないようだ。そして、しばらく歩くと雑居ビルのようなビルに入っていき、階段で2階の店舗に入っていく。そこは、アダルトグッズやセクシーなランジェリーを取り扱っている小規模なお店だった。
「えっ、ここって、大人のオモチャ屋さん?」
真吾は、ぎょっとした顔になっている。
「そうだよ。元彼とたまに来てたお店だよ」
雪恵は、真吾の顔を真っ直ぐに見据えながら言う。その態度に、真吾は完全にフリーズ状態になってしまっている。言葉も出てこない状況だが、激しい嫉妬はしている。元彼とこんなお店に来ていたということが、かなりのショックだったようだ。
「じゃあ、選ぶね。真吾も気になるのあったら、買えば?」
雪恵は、少しからかうような雰囲気だ。雪恵に手を引っ張られて店内に入っていく真吾。嫉妬と緊張で表情がなくなっている。中に入ると、それほど品数が多いわけではないが、一通りの物が揃っている。
「こんなところで、なに買ってたの?」
やっと落ち着いた真吾が質問すると、
「下着や、オモチャとかだよ」
雪恵は顔が赤くなっている。雪恵は男性経験が少なく、セックスの経験自体は少ないが、性欲は強い方だ。真吾の前に交際していた男性がセックスが弱くて淡泊だったので、雪恵が調べてこの店で下着やアダルトグッズを買うようになった。
結局、それでも元彼は淡泊で、それほどの効果があったわけではない。雪恵は、真吾を嫉妬させるのが主な目的になっている。実際、それはとても上手く行っているようだ。
──こんなところに元彼と来てたんだ……。
真吾は、ショックを受けながらも初めて入るアダルトショップに好奇心は刺激されている。雪恵は、ディルドのコーナーに移動して商品を見始めた。親指くらいの小さな物から、子供の拳ほどあるような物まで、けっこうな種類が置いてある。
グッズの種類は少なめでも、ディルドは力を入れているのかかなりの充実ぶりだ。そんな中から、雪恵は一つ手に取った。それを握ったりしながら、
「これくらいかな?」
と、独り言を言い、他のディルドも握ったりする。真吾は、雪恵がディルドを握っているという状況だけでも、信じられないくらいに激しく嫉妬して興奮までしてしまっている。
「これくらいって、何が?」
真吾は、声がこわばるのを感じながら質問している。
「大きさ。元彼の、これくらいだったかなって」
雪恵は、挑発的に言う。実際はこんなには大きくなかった。挑発するつもりが、少しやり過ぎているだけだ。真吾は、それを買おうと言った。嫉妬と好奇心だ。大きなもので責められたときの、雪恵の反応が見たいという気持ちも大きい。
「え? う、うん。下着は? エッチなの、買った方が良い?」
雪恵は、少し動揺している。まさか、これを買うと言うとは思っていなかったようだ。ちょっと大きすぎる……雪恵は、怯んでいた。それは、Lサイズと表記がある。握った感じで指は回りきっているが、元彼の物よりもかなり太い。入るのかな? と、心配になっている。
「うん、買う。どんなの使ってたの?」
真吾は、元彼とのことが気になって仕方ないようだ。
「透けたヤツとか、短いスカートみたいなヤツとか……」
雪恵は、話しながら顔が赤くなっている。恥ずかしくて仕方ないようだ。すると、真吾がランジェリーコーナーを見始めた。嫉妬したような顔で、色々と手に取って選んでいる。
雪恵は、わかりやすく嫉妬している真吾を見て、笑みが浮かんでいる。相当嬉しいようで、とても良い笑顔だ。
「これなんかどうかな?」
真吾は、透けたキャミソールのようなランジェリーを選んだ。雪恵は、元彼も同じようなものを選んだことを思い出した。男がイメージするセクシーなランジェリーは、ある程度似るのだろうか? そんなことを思って薄く笑った。
店を出ると、真吾は店の中では聞けなかったことを聞き始めた。
「元彼とは、よく来てたの?」
「たまにだよ。2~3回くらいしかないよ」
正直に答える雪恵。
「元彼って、大きかったんでしょ? オモチャなんて必要だったの?」
真吾は、もっともな疑問を口にする。
「恥ずかしいよ……ナイショ」
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